ベリンガム獲得は不可能!チェルシーが代わりに狙うべき選手は誰?ガビやカマヴィンガら7人の候補者たち

Chelsea Bellingham GFX 2022-23
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【欧州・海外サッカー 移籍情報】チェルシー(プレミアリーグ)は今夏、補強プランの大幅な見直しが必要になるかもしれない。

この夏の移籍市場に発生するであろう移籍騒動は、ほぼ1人の選手に集約されるだろう。そう、ドルトムントやイングランド代表の中心として躍動する19歳、ジュード・ベリンガムだ。マンチェスター・シティやレアル・マドリー、パリ・サンジェルマンなど、ヨーロッパ中のエリートクラブがこぞって彼の獲得を夢見、動くはずだ。

だが、この争奪戦にチェルシーの名前はないだろう。悪夢のようなシーズンを過ごす中、チャンピオンズリーグ出場権獲得は厳しくなった。そしてそれは財政的な打撃に繋がり、ファイナンシャル・フェア・プレーに従うために問題になる可能性が高い。その結果、1億ポンド以上を用意できず、ベリンガムは手の届かない存在になる可能性がある。

そしてチェルシーの補強担当は、中盤から得点に絡めるベリンガムに代わる新たな選手を探さなければいけない。彼らがターゲットにすべき候補者を紹介する。

文=クリシャン・デイヴィス

  1. ガビ(バルセロナ)
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    ガビ(バルセロナ)

    バルセロナの有名なラ・マシアで育った逸材は、プレミアリーグでも十分に通用するだけのクオリティを備えている。まだ得点やアシストを常に期待できるわけではないが、この18歳を獲得するチャンスを逃すのはあまりにも惜しいはずだ。

    最近の報道では、バルセロナは財政難のために昨年結んだ新契約が認められず、登録するための資金を確保できなければ、今季終了後にフリーとなってしまう可能性があるという。そしてチェルシーはすでにこの状況を利用しようと、代理人と交渉を開始している。さて、どうなるだろうか……。

  2. セルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチ(ラツィオ)
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    セルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチ(ラツィオ)

    常に移籍ゴシップの中心となってきたセルビア代表だが、今夏ついにラツィオを退団することになると言われている。今季終了後に契約は残り1年となり、新契約を拒否する可能性が高いようだ。

    恵まれた体格に優れた足元の技術、さらにゴールやアシスト能力を長年にわたって証明し続けてきたこの28歳は、キャリア全盛期で新天地を探すことになりそうだ。すでにアーセナルやニューカッスルが獲得に乗り出していると言われる中、ベリンガムに代わる理想的な選手として、チェルシーも見逃すわけにはいかないだろう。

  3. エドゥアルド・カマヴィンガ(レアル・マドリー)
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    エドゥアルド・カマヴィンガ(レアル・マドリー)

    もう1人の天才的な若武者は、ゴールを常に期待できるわけではないが、現状を考えれば獲得のチャンスも少なくない。レアル・マドリーでは中盤のポジション確保に苦戦し、最近は左サイドバックで起用されている。

    しかしこのカルロ・アンチェロッティの選択を、本人はあまり好んでいないようだ。来季もルカ・モドリッチ、トニ・クロース、オーレリアン・チュアメニ、フェデ・バルベルデが中盤を飾ると予想される中、チェルシーは不満を持つカマヴィンガに魅力的な提案を行い、争奪戦を優位に進めたい考えだという。

  4. ニコロ・バレッラ(インテル)
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    ニコロ・バレッラ(インテル)

    インテル復権の原動力となり、イタリア代表としても躍動するバレッラだが、最近の状況は悪化している。セリエAトップ4から脱落したチームで、スケープゴート的な扱いをされているのだ。ピッチ上でチームメイトと衝突したことは、大きな批判の対象となった。

    ダイナミックな持ち運びに激しいデュエルやチャレンジからも逃げない粘り強さを持っており、プレミアリーグには完璧に適応できるだろう。また金額としても、4400万ポンド(約73億円)で獲得可能とも伝えられている。だが、リヴァプールも獲得を考えており、争奪戦は必至だろう。

  5. ピオトル・ジエリンスキ(ナポリ)
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    ピオトル・ジエリンスキ(ナポリ)

    今季絶好調のナポリのヘッドラインを飾るのは、ヴィクター・オシムヘンとフヴィチャ・クヴァラツヘリアに間違いない。だが、ジエリンスキは彼らの陰で傑出した存在である。インテリジェンスに溢れ技術的にも優れるオーガナイザーは、完璧なタイミングのパスやドリブルなど、ナポリの攻撃のキッカケを担うことが多いのである。

    33年ぶりスクデットが近づくナポリとしては、主力を手放すことは認めたくないはずだ。だがもうすぐ契約は残り12ヶ月となり、注目を集めることは間違いない。この28歳はエンソ・フェルナンデスとの相性も良く、チェルシーに攻撃の厚みをもたらしてくれるだろう。

  6. ロレンツォ・ペッレグリーニ(ローマ)
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    ロレンツォ・ペッレグリーニ(ローマ)

    彼のもまた、スタンフォード・ブリッジへの移籍側さがれる1人だ。プレミアリーグに適応できるフィジカル、さらにエンソ・フェルナンデスと役割が被る可能性も指摘されている。だが、6番、8番、10番と多才な魅力を持つローマ主将は、ベリンガムや今回のリストと比べても非常に安価で獲得できる可能性が高い。

    しかし、ペッレグリーニ本人は幼少期から過ごすローマを愛しており、契約も残り3年。連れてくるのは並大抵のことではない。

  7. メイソン・マウント(チェルシー)
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    メイソン・マウント(チェルシー)

    財政的困難、そしてチャンピオンズリーグ出場権を逃すことによる移籍市場での地位低下と、難しい状況に陥りつつあるチェルシー。そんな中で経営陣が自分たちに問いかけるべきは、「本当に新たな中盤の選手を獲得する必要があるのか」ということだ。そしてその答えは、目の前にあるのかもしれない。

    マウントは今季、彼のハイレベルな基準から見ると耐えるシーズンかもしれないが、エンソ・フェルナンデスら安定した11人とプレーする機会はほとんど与えられていない。さらに、今回のリストに挙げられた選手が持つ特性のすべてを一部でも共有していることは、否定出来ないだろう。

    彼の将来は、すぐにでも解決しなければならない。だが彼を見出したフランク・ランパードの復帰により、スタメン定着の可能性もある。チェルシーは長い目で見れば、数千万ユーロを節約できるかもしれない。