ミラン退団が決定的とされるイタリア代表MFサンドロ・トナーリだが、移籍は望んでいなかったのかもしれない。
2020年にミランへ加入し、絶対的な主力選手として公式戦130試合に出場するトナーリ。昨季のセリエA優勝や今季のチャンピオンズリーグ4強入りの立役者となってきたイタリア代表MFだが、今夏の去就が話題に。すでにニューカッスルと年俸700万ユーロ(約11億円)+200万ユーロ(約3億円)の2029年までの契約で合意し、移籍は決定的と伝えられている。
しかし、選手はミラン退団を望んでいなかったのかもしれない。ミランはニューカッスルと移籍金7000万ユーロ(約110億円)ですでに合意していると報じられているが、イタリア『La Repubblica』は、トナーリ自身はキャリアすべてをミランに捧げること以外考えていなかったと伝えた。
同メディアによると、現在はU-21イタリア代表としてU-21 EUROを戦うトナーリだが、移籍が決定的となる数日前までミランでキャリアを終えることを考えていたという。しかし、ミランの新たな補強担当であるジェフリー・モンカダ氏から、移籍を受け入れなければ2027年以降の契約更新は行わないと電話で告げられ、もうクラブから必要とされていないことを確信。この決断を告げられると、トナーリは泣き崩れたようだ。
そして『La Repubblica』は、「一般的にこの移籍は誰もが満足していると伝えられるが、実際にはそうではない。トナーリは本質的にミランから追い出されたという感覚を持っている」と指摘している。
2020年には当時所属していたブレシアにミランへの移籍を直談判し、幼少期のアイドルであったジェンナーロ・ガットゥーゾ氏と同じ背番号8を背負ったトナーリ。悲しみを抱えたまま、愛するクラブを後にすることになるのだろうか。