ラ・リーガ会長、“爆買い”サウジアラビアリーグを気にせず「ベンゼマがプレーするクラブ名を誰も知らない。リーグの成長は不可能だ」

JAVIER TEBAS 2X1Getty Images

スペインプロリーグ機構ラ・リーガのハビエル・テバス会長が、今夏の移籍市場で猛威を振るったサウジアラビアリーグについて、欧州主要リーグを脅かす存在にはならないとの見解を示した。スペイン『ムンド・デポルティボ』がコメントを伝えている。

今夏、ラ・リーガからもベテランの大物FWカリム・ベンゼマ、期待の若手MFガブリ・ベイガらが移籍し、その強大な資金力が話題となったサウジアラビアリーグ。だがテバス会長は、サウジアラビアリーグが今後大きな成長を果たすことはないと主張する。

その理由は、サウジアラビアリーグは選手のネームだけが先行しており、所属する各クラブの魅力が欠けているためであるという。

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「ヨーロッパは今後もフットボール産業の最大地域であり続けるだろう。それは偶然そうなっているわけではない。ここには創立100年を超えるクラブ、何十年も続いている大会がある。クラブや大会は選手たちよりも重要な存在だ。選手は束の間の存在だがクラブは違う。クラブは100年の時を越えていくんだ」

「ベンゼマがプレーするクラブは何と言う? 皆が『あー、自分には分からないな』と口にするはずだ。クラブのことが誰にも知られていない状況で前に進んでいくなど不可能だね。彼らが成長を果たしたいならば、クラブブランドや大会ブランドのために必死に努力することが必要だ」

「ラ・リーガはSNSで2億人のフォロワーを抱えているがサウジリーグは500万だ。2億人に到達するためには努力が必要なんだよ。放映権に関してもアメリカ、アフリカでサウジリーグは見られないし、スペインはロナウドやベンゼマらがいることで放映権を買ってはいるものの、その価格は6万ユーロとファンタスティックなものだった」

「私が気にしているのは欧州にある中東の国家クラブだ。彼らは私たちと競い合っているわけだからね。しかしサウジアラビアについては心配していないよ」