「子どもの頃はドイツが…」「オリヴァー・カーンすげぇ」日本代表MF遠藤航、伝統国撃破の価値を実感

20230910_Wataru_Endo(C)Taisei Iwamoto

日本代表MF遠藤航が、大きな勝利を手にした実感を語っている。試合後のメディア取材に応じた。

過去にEUROを3度、ワールドカップ(W杯)を4度制しているドイツ代表。EUROは最多優勝であり、W杯でも“サッカー王国”ブラジルに次ぐ2番目の数字だ。そして、直近の戴冠はそのブラジルで開催された2014年大会であり、ホスト国との準決勝に7-1で大勝して世界中に衝撃を与えた。

世界でも随一の実績を誇る強豪だが、2018年ロシアW杯でグループステージ敗退を喫すると、続く2022年カタールW杯でも決勝トーナメントに進めていない。2022年大会ではグループ初戦で日本と対戦して1-2で敗戦。高いクオリティの選手を揃えていたが、日本が耐える展開の中で光明を見出して勝機をものにした。

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そして、現地時間9日の国際親善試合でアウェイに乗り込んだ日本は、ハンジ・フック監督の進退問題も騒がれて“本気モード”となっていたドイツに4-1で完勝。試合の中で主導権を握り続けたほか、4-2-3-1でスタートして後半から3-4-2-1に変更するなどシステム的な上積みも見せた。

試合後、30歳の主将・遠藤は今回の勝利の影響について「すごく大きいと思います」とコメント。子どもの頃からドイツの強さを目にしていたからこそ、格別の思いがあるようだ。

「僕が子どもの頃はドイツが優勝とかをしているのを観ていて、『ブラジル強い』、『オリヴァー・カーンすげぇ』みたいな感じになっていて。(ブラジルと同様に)そういう『ドイツ強い』みたいなイメージというのは、子どもの頃にそういうのを観ていると純粋に思ったりはするので」

続けて、耐える戦いではなく内容でもドイツを上回って勝利したことで「(今回の試合を観た)今の子どもたちは日本がドイツに勝てると思って、そういう純粋な気持ちは、たぶんこれから大人になってサッカー選手になった時にすごく大事」だと強調。そういったイメージが大きな目標の達成に繋がっていくと語った。

「今の子ども達は、『今の日本代表はW杯を目指してやっているんだよね』という(思いを持つようになる)。純粋に大人になった時に、日本代表に入ったらそういう思いは心の底から思ったりすることができると思う。自分がキャプテンになった時にW杯で優勝するという話をしたのは、そういう意図もあったりします」

12日の国際親善試合ではトルコ代表との対戦も予定している日本。ドイツ戦で強烈な印象を残すことに成功したが、継続していくことはできるのだろうか。