アトレティコCEO、審判のレアル・マドリー優遇を訴える「マドリーは審判団に継続的に重圧をかけている」「正常にできない異常なシステムだ」
アトレティコ・マドリーのミゲル・アンヘル・ヒル・マリンCEOが25日のラ・リーガ第23節、敵地サンティアゴ・ベルナベウで行われたレアル・マドリー戦(1-1)のレフェリングについて、大きな不満を表している。
ヒル・マリンCEOは約1カ月前、同じくベルナベウを舞台に行われたコパ・デル・レイ準々決勝のダービーで、3-1で勝利したレアル・マドリーのMFダニ・セバジョスが退場になるべきにもかかわらずならなかったとして痛烈に批判。声明で「何十年も同じことが起こっている」「そうしたシステムが確立されている。重圧を受けている審判はマドリーの選手を退場させられない」「全クラブでこのシステムを変えなくてはいけない」と伝えていた。
そして今回のダービーでアトレティコは、FWアンヘル・コレアがマークについていたDFアントニオ・リュディガーを肘打ちで倒したとして一発レッドで退場に。ディエゴ・シメオネ監督が「あれで退場ならばピッチ上に誰も残らなくなる」「判定は恩恵にも害にもなるが、ここではいつも後者の方だね(笑)」、GKヤン・オブラクが「もう最初から10人でプレーした方がいいんじゃないか」と発言するなど、アトレティコの面々はヒル・マンサーノ主審のレフェリングに疑問を呈していたが、ヒル・マリンCEOも再び声を上げている。
「これ以上、執着してもどうしようもない。数週間前にもう言わせてもらったことだが、その言葉の一つひとつを自分自身で反芻している。また同じことが起こってしまった。悲しむべきことだ! 私たちは継続的に審判団に重圧をかけているチームを相手にして、いつもこうした類の行為に苦しんでいる。この前の試合で起こったように、審判にとって彼らの選手を退場させるのはとても難しい。そして昨日は不当な形で、アンヘル・コレアがとても簡単に退場となってしまった。それは道理にかなっていない」
「前回のダービーで、私は自分の意見を公に共有することを決めた。それだけで様々な場所から批判を受けることとなったが、しかし私的なところではたくさんの、無数の団体から支持を受けることになった。とりわけ好ましかったのは、メディアや元審判たちからの支持だった。何となれば、公平であるべきジャッジに影響が及んでいる正当ではないシステムに関する私の訴えについて、彼ら以上に理解している人たちは存在しないからだ。私たちが訴えている不当なシステムに反対する人が、数多くいることは知っている。しかし、私たちは異常なものを正常にすることができないでいる」
「私はこうした状況に慣れていくことを拒絶したい。悲しむべきことに、以前から慣習になっていることではあっても。私は昨日の試合結果を正当化するために言い訳を探しているわけではない。単純に、私たちがうんざりしていること表明しているだけだ」
ヒル・マリンCEOはまた、バルセロナの審判贈収賄疑惑“ネグレイラ事件”についても言及。この件では、ラ・リーガとレアル・マドリー&バルセロナ以外の同リーグ所属40クラブが、真相の究明を求めて共同声明を出している。
「大会の公正性が疑われるようなことがあってはならない。サポーターがゲームの公正性に疑問を投げかけるならば、誰の手にも負えなくなる。ここ数週間、私たちは真剣な調査が求められる、とても重要な情報を手にするに至った。その件については、真相を究明する以外の選択肢は存在しない。私たちは調査されるべきクラブともう一つのクラブを除いたラ・リーガの全クラブでそれを求めさせてもらった。私たちのフットボールが一つの疑いも、一つの嫌疑もかけられぬように、全員で努力していくべきだと私は確信している。私はそのために進み続けるし、少なくとも、皆が同意してくれることを願っている」